Friday, August 13, 2021

ソニアの623Bが割り込みづらい理由

対ソニア戦で適当に出された623Bをガードして、その後2段目に割り込もうとして食らってしまった、という経験をお持ちの方は非常に多いと思います。なぜそうなるのか?を考えることは、レイドラのシステムを理解する上でも大変良い材料となっていますので、順を追って説明していきます。非常に長くなりますがスッキリするはずですし、他の反撃を考える際も必須の知識ですので、ぜひ最後までお付き合いください。



【ソニアの623B性能おさらい】
1段目は攻撃発生まで無敵で攻撃判定は4F持続、その後2段目に移行します。

2段目は攻撃判定が2F持続、中段技でガード時-6Fです。

1段目の4F目をガードすると、2段目が連続ガードになります。これは仕方ありませんね。ということで状況を整理します。

★ソニア623Bの1段目、攻撃判定4Fのうち・・・
1F目をガード:2段目は連続ガードではない
2F目をガード:2段目は連続ガードではない
3F目をガード:2段目は連続ガードではない
4F目をガード:2段目は連続ガード

ということは、3F目までであれば連続ガードではないので、とりあえず無敵技を入れ込んでおけば割り込みorガードになってくれるよね?と思うところですが、そう上手くはいきません。カギとなるのが最終フレーム問題です。



【最終フレーム問題(Final Recovery Frame)とは】
レイドラでは偽のコンボ表示(いわゆるフェイクコンボ)があることは有名です。ヒット数表示が増えていても、赤ダメージが消えているものは実際にはガードできるよ、というやつです。

この現象は、攻撃をヒット・ガードした硬直の最終フレームに必ず出現します。
ここでガード方向に入れているとガードができて、入れていないとガードできません。立ちと屈みの切り替えは可能ですが、それ以外の行動は一切取れません。
さらに直前の攻撃がヒットしていた場合は、立ちと屈みの切り替えもできなくなります。たとえば立ち食らいの場合は、立ちガードするか棒立ちで攻撃を食らうかの二択です。また、ここで攻撃を食らうと、なぜかヒット数表示が増えます。

実例として、相手が立っている時限定で2B→2Bが目押しで繋がるキャラが複数います(ペペ、ジョーンズなど)。これは最終フレームに2回目の2Bが当たっているからです。上記の通り、立って食らった直後なので立ちガードか棒立ちしかできません。よって下段の2Bは確定になる、という仕組みです。


さて、ここでソニア623Bの話に戻ります。
1段目の4F目をガードすると2段目が連続ガードになることは、先に述べた通りです。その1F前の3F目をガードした時に最終フレーム問題が発生し、623Bの2段目が最終フレームと重なることになります。たとえ無敵昇龍を入力していても、最終フレームはガードか棒立ちしかできません。しかも昇龍は大抵コマンドが623であり、最後が3入力あるいはニュートラルなのでガードに入っていません。結果として無敵昇龍が出ることはなく棒立ち状態になり、2段目の攻撃を食らってしまうというわけです。


ということで状況を再び整理しましょう。

★ソニア623Bの1段目、攻撃判定4Fのうち・・・
1F目をガード:2段目は連続ガードではない
2F目をガード:2段目は連続ガードではない
3F目をガード:最終フレーム問題でガードか棒立ちしかできない
4F目をガード:2段目は連続ガード

あーなるほど、適当な間合いで出された623Bは、3F目をガードしている=2段目が最終フレームになっている可能性があるので、割り込もうとすると逆に棒立ち扱いで食らう可能性があるのかー、ということが分かりました。

じゃあ、密着で623Bをガードした場合は1F目をガードしてるから、昇龍で割り込めるってことよね?という話になります。そう、そう思いたいところです。が、もう一つ話をややこしくしている現象があります。それがガード切替です。



【ガード切替(Switching)とは】
昔のKOFシリーズを触ったことのある方なら、屈伸と言うと分かりやすいかもしれません。KOFとレイドラどちらにも、ガード硬直中に立ちと屈みを高速で切り替えることで、ガードモーションを維持するテクニックがあります。ガードモーション中はコマンド投げが当たらなくなる効果があります。

KOFシリーズの場合は、ある程度の早さで切り替え続けると永遠に維持できます。ではレイドラはどうかと言うと、ガード硬直中に立ちと屈みを切り替えると、ガードモーションが1Fだけ延びます。これが切り替えた回数分だけ起こります。この現象は、皆さんが意識していないところで知らず知らずのうちに起こっています。

実例としては対アニーが実感しやすいと思います。
6B2段目を立ちガードした後の236Aを棒立ちしていると食らってしまいますが…

6B2段目を屈みガードしていると、棒立ちしていても236Aをガードしてくれます。これは棒立ちによって屈み→立ちになり、ガードモーションが1F延びたからです。(もし2or3入力で屈んだままにしていると、ガードモーションは延びないのでヒットします)



さて、話をソニアに戻しましょう。現在下記のような状況でした。

★ソニア623Bの1段目、攻撃判定4Fのうち・・・
1F目をガード:2段目は連続ガードではない ←割り込める?
2F目をガード:2段目は連続ガードではない ←割り込める?
3F目をガード:最終フレーム問題でガードか棒立ちしかできない
4F目をガード:2段目は連続ガード


ソニアの623Bを密着で屈みガードして、よし割り込みチャンス!と、こちらも623コマンドの昇龍を入力したとします。ソニアの623Bを屈みガードしたということは、そこから最初の6で立ち、23の時に屈んでいるので、2回ガード切替を行っていることになります。つまりガードが2F延長されます。そして最初にお話しした最終フレーム問題は、ガードモーションが終わった後に発生します。ということは、今までの話が2Fずつズレることになります。すなわち・・・


★ソニア623Bの1段目、攻撃判定4Fのうち・・・
1F目をガード:2段目は連続ガードではない ←割り込める?
2F目をガード:2段目は連続ガードではない ←割り込める?
3F目をガード:最終フレーム問題でガードか棒立ちしかできない
4F目をガード:2段目は連続ガード

↑この話が2Fずつズレて、
↓このようになります。

★ソニア623Bの1段目、攻撃判定4Fのうち・・・
1F目をガード:最終フレーム問題でガードか棒立ちしかできない
2F目をガード:2段目は連続ガード
3F目をガード:2段目は連続ガード
4F目をガード:2段目は連続ガード


ということで、ソニアの623Bを屈みで密着ガードした後にリバサで623コマンドを出そうとすると、最終フレームに重なってしまい棒立ちで食らってしまいます。これが、割り込めない理由です。


では623Bを立ち密着ガードした時はどうでしょうか?この時は立ち状態から始まっているので、623を入力した時の最初の6はガードモーション延長に影響ありません。その後の23で1回だけガード切替が行われますので、ズレも1Fだけとなり・・・

★ソニア623Bの1段目、攻撃判定4Fのうち・・・
1F目をガード:無敵技で割り込める!!!
2F目をガード:最終フレーム問題でガードか棒立ちしかできない
3F目をガード:2段目は連続ガード
4F目をガード:2段目は連続ガード

ということで無事623コマンド技を出すことができます。このように非常に複雑な要素を含んでいるので、リバーサルで出そうとしている技のコマンドは大事な要素となりますし、簡略コマンドも知っておくと変わってきます。たとえば2141236のコマンドを屈みガードから出そうとすると、立ち→屈み→立ちで3F延長となります。しかし2146で出るものもあり、こちらは1F延長で済みます。



以上、非常に長くなりましたが、ソニアの623B割り込みに関する説明でした。ソニアに限らず、ガード後反撃する上で知っておくべき内容だと思います。「6Fの隙に発生4Fの技が確定しない」みたいなことが平気で起こるのがレイドラですが、その理屈をご理解いただけたなら幸いです。

0 comments:

Post a Comment